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おにいさまへ・・・(池田理代子) [集英社]

『ベルばら』の池田氏による中編で
NHKにて(出崎・杉野のゴールデンコンビで)アニメ化もされていることから
今更自分が語ることもないような作品ではありますが、
コミックスはおろか
レーザーディスクソフトまで買ってしまった
(再生機が壊れて今は観られない・・・涙)くらい
好きな作品なので少々お付き合い下さい。

お話としては
中高一貫の名門女子校の高等部に入学した主人公、奈々子が
全校生あこがれの存在である
特権階級クラブ的組織・ソロリティの一員に選ばれ
複雑な人間関係や学校を揺るがす騒動のただ中に
身を置くことになるというもので、
中高一貫の男子校に高校から入った人としては
肩身の狭さあたりは共感を覚えたりもしましたが
なにしろ男子校ですしハイソでも無かったので(笑)
違う世界の出来事のように楽しめました。

なおこの作品の主人公は奈々子ですけれど、
奈々子自体が平凡なかわいらしさを持つ人物だけに
彼女以上のインパクトを持つ登場人物は何人もおりまして、
個人的に気に入ったのが同級生のマリ子でした。

oni.jpg
(黒髪がマリ子でもう一人が奈々子・・・最初のマーガレット版単行本より)

彼女の行動を追っていると
これって百合漫画のはしりだったのかも・・・などと
一瞬思ってしまうのですが、
読んでいると現在のそれらとは決定的に違うことに気付きます。

oni2.jpg
(黒髪の男性がタイトルにある「おにいさま」。もう一人はソロリティ会長の兄)

マリ子の男嫌いは
父親がポルノ作家であることや
その父親の女性関係からくる嫌悪感によるもので、
女性の方が好きという嗜好ではありませんでした。
この作品には他にも
女生徒たちの人気を集める女学生が何人もおりますが、
それらも
歌劇団の男役にあこがれるようなものであり、
今の百合漫画とは
一線を画していたのでした。

(c)池田理代子・集英社


おにいさまへ… 1 (中公文庫 コミック版 い 1-43)

おにいさまへ… 1 (中公文庫 コミック版 い 1-43)

  • 作者: 池田 理代子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2002/05
  • メディア: 文庫



おにいさまへ…DVD-BOX1

おにいさまへ…DVD-BOX1

  • 出版社/メーカー: パイオニアLDC
  • メディア: DVD



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たいようのマキバオー(つの丸) [集英社]

現在、
80~90年代にヒットしたマンガの続編及びスピンオフ作品が氾濫しています。

きっかけはコミックバンチだと思うのですが、
その看板二作品はともかくとして
ほとんどの場合は元のパワーが感じられず、
元作品のファンだからこそ思い入れゆえに楽しめる、
そうでない場合は水準以下の、
例えるならテレビゲームにおけるキャラゲーのような存在だと言えます。
個人的には一種の年金かな等と思っていたのですけれど、
一味違う作品が登場しました。

リバイバルブームのもう一方の火付け役「キン肉マン二世」掲載誌、
週刊プレイボーイにて連載されている本作です。
正直なところ
無理に延長していた感のあるドバイワールドカップ編より数倍面白いです。

さて、本作のポイントとしては
元作品から年月が経っており(実際の連載時の年月差位)
主人公文太(ヒノデマキバオー)はマキバオーの妹マキバコの産駒で、
前作の登場キャラは中央のスター騎手になった山本管助以外
ほとんど出てこない事(数コマとかはあり)が挙げられます。
これは新規の読者も普通に入っていける為の配慮なのかも知れません。
それでも
サトミアマゾンそっくりの息子などが出てくるとワクワクしてしまうのは、
前作との時間差をうまく使った演出と思われます。

内容も新ヒーロー、フィールオーライに沸く場内で
マキバオー世代を懐古してうざったがられるオッサン(しまじま)や
文太の本拠地・経営難の高知競馬場の客寄せに苦心する有様など、
よくある競馬マンガとは何味も違う切り口が飽きさせません。

なお
序盤に出てくるミーハーな子や一コマ限りの高坂騎手など、
氏の描く女の子がちょっと可愛くなっているのも嬉しいところです。
今後の展開が非常に楽しみな作品です。


たいようのマキバオー 1 (プレイボーイコミックス)

たいようのマキバオー 1 (プレイボーイコミックス)

  • 作者: つの丸
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/08/17
  • メディア: コミック



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